おむすび

27 11月
無洗米の時にも書いたとおり、日本人からは切っても切れないお米。

そして、米飯文化の日本人ならば必ず一度は食べたことのある、おむすび・・・・。

昔から遠足や、ピクニックお弁当主役として外せないおむすび・・・・。

今ではコンビニでもスーパーの惣菜コーナーでも必ず売ってあるおにぎり・・・。

そして、おにぎりと言わず敢えておむすびと言う呼び方があること。

この呼び方色々な説があるんです。おにぎりはどんな形でも良いが、おむすびは三角形でなければいけない。

とか、おにぎりの丁寧語がおむすびである。とか、もともと霊的な信仰をしてきた日本人なので、

霊を包み込み、山の形にして神の力を授かる。という意味でのおむすびであったり、

その他もろもろなんです。

でも、おむすびという呼び方の方が、何故かしら暖かみと愛情を感じられるような気がします。

このおむすび、色々なシチュエーションで食べる事でその場所ならではの味わいがありますよね。

ただの塩おむすびでも、海で泳いだ後に食べる味と、沢山の汗をかいて辿り着いた山頂で食べる味、

何故か違うと感じるのは、やっぱり元々から根付いている日本人の心の文化なんでしょうね。

そして、作った人によってもまた、まったく違った味になってしまいます。

お父さんがたまに頑張って握ってくれた不恰好なおにぎり、お母さんとお婆ちゃんが運動会の日に

朝早くから握ってくれたおむすび、それぞれにそれぞれの良さがあって、そしてその中でもお婆ちゃんの

おむすびが一番美味しかったりして・・・・・。

では何故?お婆ちゃんのおむすびが一番美味しいのでしょうか?

自分達コックも、もちろん握って食べたりする事はあります。しかも綺麗な形に握って。

でもいくら形は綺麗でも、どこか違う・・。子供の頃の感動はないんです・・・・。

おむすびが美味しくなる秘訣はやっぱり、力加減と愛情加減なんでしょうね。

自分達がいくら優しく握っても、お婆ちゃんの優しさ加減にはならない何か不思議な加減がそこにはあるような感じがします。

たかがおむすびですが、食べる人への優しさが詰まった握り方、具を中に入れた時の優しい包み加減・・・。

決して真似出来ない熟年の技と技術。そして、愛情がそこにはあるのだろうなと思います。

その人にしか出来ない感覚の中で出来上がる、心の込もったおむすび・・・・。

そんな感覚を自分達コックも見習い、そして築き上げていかないといけないな~と思っています。

現在の日本の食文化は、世界に例を見ないほど多様で豊かなものになっています・・。

でもそのせいで失っているものが多いのも事実だと思います・・。

昔から受け継がれている大事な食文化の想いを未来へ伝えていくのも自分達の仕事なのだと感じています。

自分にしか出来ない、でもその理由なんてわからない、根付いた技と技術・・・。

だからこそ、Cafe Sofa に行かないと出会えない味と優しさ・・・・。

そんな目標に向かって一つ一つ頑張って行こう・・・・・。

お客様の笑顔という夢に向かって・・・・。

P,S ちょっと変わったおむすびの作り方。

黒ゴマをすり潰して、細かく砕いたクルミを混ぜて、ハチミツで甘く味付けして、

それをおむすびの具にして握って表面にきなこをまぶすと・・・・・。

あら不思議・・。 デザートおむすびの完成です。

食事のメインからデザートまでになるおむすびの深さって・・・。

計り知れませんね・・。

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