北海道スープカレー紀行 完結編

08 10月
体験したことない大雪の中、オーナーと魚市場まで早朝ランニング?というか普通に歩けないから

ランニングより辛い状態です・・・・。

街のあちこちから飛行機が飛ばないという情報が飛び交う中、本日もスープカレー店へ向かいます。

スープカレーの分析もさることながら、鉄の塊が飛ばないのは困りますよ・・・・・・・・・・・・・・!

昨日はあんなにやる気満々で飛んでくれたじゃん!凄いGをかけてくれたじゃん!

君が飛んでくれないと、今夜もスープカレーと第3ラウンドのゴングがなるんだから!お願いだよ!

札幌にはいたいけど、もうスープカレーは入らないんだよ・・・・。

心の中でそう叫び続けてると、オーナーが察したかのように

「飛ばなかったら、あと3軒ぐらいはいけるな」・・・・・・。やっぱり~~~~???!!!!

涼しげな顔してまたあっさりとそんな事を~~!!!!そんな事になったら自分の胃袋が

ぐぉおんぐぉおぉんになってしまいますよ!!しかし、そんな雰囲気をしっかりと隠して

「飛ばないんですかね~?そうなったらやっぱりもう1泊ですよね?」

分かりきった事なのに、その答えに何かしらの安らぎを求めてしまいます・・・。

「そうなるな。」・・・・・。ですよね!!・・。そうですよ!・・・。安らぎを求めた自分がワルイんですよ・・・。

聞いた時から答えはわかってましたよ・・・・。   おっとそれは置いといて、スープカレーですね。

この日は元祖スープカレーを作ったお店に行きました。アジアンテイストの店内にドラえもんみたいな

店主の女性・・・・。

それぞれのお店が独自の味を持っていて、何が定義なのかはわかりませんが、ただ一つわかったのは、

これはカレーではないんですね。スープなんです! 北海道で独自に出来上がったスープなんですね。

これだけわかれば充分ですよ。後は分析結果を参考に味のイメージを形にするだけですよ。

まあ、それが一番大変なのですが・・・・。 よし!!!帰りましょう!

鉄の塊達が、全便止まってる~~~~~!!!!空港に入ると人の山です。テレビカメラまで来る始末ですよ!

人の不幸を食い物にして!

並んでも意味がないとわかってはいても、人の流れに着いて行ってしまう自分に多少腹を立てながらも、

長い行列の一番後方に立ち、一向に減ることも動くこともない群れの中で、スープカレーから逃げたくて

あの鉄の塊に乗りたいと想っている人が一体何人いるんだろう?と思いを馳せて、ただ過ぎていく時間に不安が募ります。

結局六時間遅れで、昨日はあんなに頼りなく思えた鉄の塊が、白い勇者となって高度一万メートルを力強く飛んでくれました。

無事に帰ってからは、研究と試作と味見の繰り返しでした・・・・。「絶対に完成させてやる!」

その想いだけを頼りに、がむしゃらに作った今のスープカレー・・・・・。

北海道の人じゃなく、地元の人に合う味にしたい! 我が故郷に親しまれる味にしたい!

でも限りなく本場の味を味わってほしい! それを胸に気がつけば30種類近い材料を組み合わせて

完成させたスープカレー・・・・。丸二日間も手間が掛かってしまうものになっていました・・・。

そのせいもあって、無くなってしまって迷惑を掛けてしまうお客様もいらっしゃいます・・・・。

ただ幾多の想いが詰まっていることをわかって頂きたく、今も大きな寸胴に向かってブツブツと

ミスの無いよう話しかけてるスタッフの姿を思い浮かべながら、地元初ともいえる、本場スープカレーを

楽しんで頂けたらいいなと思っています。

お客様によく「辛さってどれくらいですか?」って質問をされます。 それって意外と難問だったんですが、

最近わかったんです!レトルトカレーの中辛ぐらいです!っていうのが一番わかりやすいんじゃないかと

最近試食をしながら思いました。

乗り越えられそうになかった高い壁を乗り越えて出来上がったスープカレーについつい自画自賛したくなります。

この先どうすればいいのかと不安になりながら乗った高度一万メートルの白い勇者から見えた街の明かりは

薄いオレンジ色だったけど、希望に満ち溢れた光のように見えた事を思い出すと、高い壁にぶつかってくじけそうな時も、

見上げればそんな想いを誰もが感じて、いつも希望というオレンジ色の光が見えるといいな~と感じます。

壁を越えれずに挫折してしまう事件も増えていますが、そんな時、そしてこの今も自分を想ってくれてる人がいるという事を

忘れず日々を過ごせるようになりたいですね。    (完)

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