移動にホトホト疲れてしまうような状況ではありましたが、車窓から見える景色は壮大なものでした・・・。
目が霞むほど遠くまで広がる初めて目にする美しい銀色の世界・・・・・。
太陽の光で反射する雪が本当に銀色に見えて、全ての疲れを忘れてしまいそうな絶景、
そして誰も足を踏み入れてない一面に広がるその銀色の平原にエゾ鹿か何かの小さな足跡が一本に繋がっていて、
通った道なりを教えてくれます・・。
まるで世界の車窓からのナレーションがどこからかともなく聞こえて来そうな情景です・・・。
ところが神の悪戯か?悪魔の仕業か??飛行機で隣り合わせたオヤジまで離れた席に座っているではないですか??!!!!
まあ今度は席が離れていたため、怒りを覚えるような事はなかったものの、車窓の外に広がる銀色の雪が
これからの帯広の旅を良い方向に演出してくれていると感じながら、
この不運とも言える巡り合わせの旅に一抹の不安が頭の中をよぎりました・・・。
そしてまだ17時だというのに日は完全に落ちてしまった頃、無事に帯広駅へ着き、ホテルまでタクシーで移動し
早速荷物を部屋に置き、防寒着を着込み、氷点下の帯広の街に向けて大きな期待を胸にロビーへ降りてくると・・・・・・・。
「この世に神がいないとするならば、いっそ自分が神になる・・・・」
と本気で考えてしまうような現実を目の辺りにし、運命を憎みました・・・・・・。
例のオヤジがロビーにいるではないですかぁ??!!!!
ここまでの運命の巡り合わせとは・・・・??!!! まさか泊まるホテルまで一緒になろうとは・・・???!!
ここまできたらもうフレンドリーになってしまおうかとも思いましたが、
フロントスタッフの若い女性に「北海道は始めてなんですよぉ・・・」「一緒に写真とりませんか?」
「お姉さん仕事何時までですかぁ?よかったら帯広を案内してくださいよぉ??」
などと例のごとく鼻の下を伸ばしながらフロントに片肘をつき、話すその姿に
一度は忘れていたはずの怒りがまた舞い戻り、帯広の街一体に広がる道の両端にこんもりとある
自分の身長以上はあろうかという雪の中に埋めて、その舞い上がったオヤジの頭の熱を
冷ましてやろうかと思えてきました・・・・・。
しかしながら、自分もいい大人です♪そんなオヤジはほっといて・・・
自分の目的はしっかりと果たさなければと、一路夜の帯広の繁華街へと弾む期待を胸に足を運びました。
最終章へ・・・・